世界ではなく、自分自身を征服せよ
– ルネ・デカルト
こちらは前回エントリー
の続編となります。
まずは、上記エントリーをご覧下さい。
6の女子大生と和みを深めていくハヤト。kitagawaはレストラン勤務の綺麗め7の担当へチェンジをした。ピックアップ経験の浅い亀梨をどう絡めていくかが勝利へのキーだった。
「チームとして成功したい。」
そんな思いで、kitagawaは海の上に居たのだ。
「チャンスがあれば、7とキスして。」
そう、亀梨に耳打ちした。身体の繋がりが、心の繋がりも形成することはここにいる全員が知っていた。
一貫性の法則により、キス、あるいはセク、またはそれに類似した行為をすることで、女性の多くはその人に好意を抱きやすくなる。
それらは本来、恋人同士がするもの。しかし、私はしてしまった。好きじゃないのに?いや、それは、きっと私がこの人に好意を持っているからに違いない。私はきっと正しい。…というような心の動きを、無意識的にする。
それは、きっと女性が自身の心を守るための自己防衛の一種でもあるのだろう。そう、kitagawaは思った。
勿論、すべての女性がそうではない。まるで、テニスやボーリングに一緒に行くような感覚で、スポーティーにセクをする女の子もいる。kitagawaはそんな子を何人も見てきた。
それらの背景感を踏まえた上で「キスをしよう」とだけ、kitagawaは亀梨に伝えた。そして、kitagawaは、必要以上に7からのIOIをもらってはいけなかった。途中でゲージの上がりをセーブする必要があった。何故ならばそうなった場合、亀梨が7とセクできる確率が大きく低減してしまうからである。
5人は、2対3のペアで別々に和んでいた。ハヤトの心配はいらなかった。彼ならきっと上手くやってくれると信じていた。
21:00——。
下船の時間が来た。ハヤトと連絡を取り、出口で待ち合わせる。亀梨と7を連れて、出口で待つハヤトと合流。
和みながら、駅方面へ向かい、事前に飲みを打診していた通りに途中でタクシーを拾い渋谷へ向かった。
ノーグダで家に到着。山手線ゲーム、みのりかリズム4 で盛り上がる。しかし、このままでは埒が明かない。どう考えてもセクの雰囲気ではなかった。ハヤトは色恋シフト(恋人関係を構築するように、和んでいくこと)で6と和んでしまっていた。乱は無い。セパレートする必要があった。どうにかして、場をコントロールしなければ。
亀梨と7をベッドにあげ、自分もあがった。7からは程よいIOIを感じていた。
カーペットには、ハヤト、6。
ゴールまでに必要なパイはすべて揃っていた。あとは、どうリーチするかだ。
今日は、どうしても亀梨に勝たせたかった。彼女たちの終電まであと1時間半。決断する必要があった。
「ちょっと買い物に行ってくるわ。メロン買ってくる(笑)」
kitagawaは言った。指示はすべてLINEで送ってある。ハヤトはそれらのすべて理解をし、必ず流れを作ってくれる。チームとして成功するためには誰かが去らねばならなかったし、亀梨には7をゲットして欲しかった。苦渋の選択だった。
「一緒に行こうか?」
7が言った。
「いや、大丈夫(笑)7が行っちゃったら亀梨、寂しいじゃん(笑)」
kitagawaは答えた。ドアの向こう側へ向かう。
kitagawaは和みの途中、7からトイレの前でキスをされていた。この案件は、まぎれもなく即案件だ。しかし、独特のテンションと突飛な性格をしていた為、次回アポをとるのは非常に困難を極める案件のように感じていた。だから、必ずここでセクまで到達しなければいけない。
タイムリソースは有限だ。
そんなことを考えながら、ドアを閉めた。ハヤトは、グラスを下げ、ベッドを出した。すぐさまLINEで共有した流れ通りの動きをしてくれた。
ハヤト、リーセグダ。即れず。
亀梨、手マンまでするも、何故か挿入せず。理由は友人グダらしい。
帰還したkitagawaは、その報告をハヤトから聞き、愕然とした。PUAが3人も居ながら、なんてザマだ。
あのとき、kitagawaが残ったら、結果は変わっていただろうか?
もっと違ったアドバイスが亀梨にできなかっただろうか?
そうすれば、あるいは…?
「PUAは常に主体的でなければいけない」
その言葉がkitagawaの胸に深く突き刺さった。