沖縄 一覧

沖縄ナンパ放浪記 後日談 〜リーセの壁〜

 

頭で理解できることに価値はない。

Anything worth knowing cannot be understood by the human mind.

– ウディ・アレン(監督、俳優)


 

今回のエントリーは前回の

沖縄ナンパ放浪記 後日談 〜成功の果てに見えるもの〜

の続編になります。宜しければ、そちらを先にご覧ください。


 

 

沖縄でピックアップした女性が、偶然にも神奈川の子だった。kitagawaは彼女のことを——彼女との会話も含め、服装や容姿、その全てを——鮮明に記憶していた。それだけ、沖縄で出会った”彼女”という人物はインパクトがあった。

何故ならば、kitagawaが6年程前に珍しくも彼女化して、数年間お付き合いをさせて頂いていた子に雰囲気がそっくりだったからだ。なんだか、感慨深い気持ちになった。オンリーワン中毒ではないが、kitagawaは彼女との再会を楽しみにしていた。

 

「いけるビジョンしか見えない。」

 

素直にそう、心の中で思った。この言葉は、他人にも良く使うkitagawaの口癖のようなものだが、そう思うことで、ある種の自己暗示(プラシーポ効果)にも似た感覚に傾倒することができた。

kitagawaはお金や、地位や名誉、社会的権力すらない。ただ、女性を楽しませたいと思う心と、揺るぎない自信だけがそこにはあった。自信とは即ち、「自分を信じること」だ。これは勿論、そう思い込むことでも構わない。結果はいつでも後から必ず付いてくるものだ。今までがそうであったように。

そんなことを思いながら、ボイスレコーダーのスイッチをオンにし、彼女をドン・キホーテの前まで迎えにいった。

「お待たせ。ごめんね、待った?」

kitagawaは彼女を見つけるなり、笑顔で彼女にそう言った。

「ううん、全然大丈夫。」

彼女も笑顔でそう答えた。彼女を誘導しながら、二人で目的地へ歩き始める。

「で、どこいくのー?」

彼女は怪訝そうな表情と声色で、そうkitagawaに問いかけた。

「イタリアンとスパニッシュどっちがいい?ピザか、オイスターか。」

一旦、お店を挟んでボトルを空けてから、家へ向かおうと思った。これは、彼女との和みをもっと深め、自分のテンションも彼女と合わせて高めていくためだ。

kitagawaは自らのテンションをある程度自在にコントロールする術を持っていたが、ここでいうテンションとは、”即へ向けたテンション”だ。

どちらでも良いという彼女を、kitagawaの気分でピザが美味しいイタリアンへ案内した。店に着き、即座にシャンパンのボトルを入れる。この店はシャンパンのボトルが2500円と非常に安価で、よく使わせて貰っていた。

シャンパンをグラスに注ぎ、彼女と乾杯をした。彼女は美味しいととても喜んでくれた。店の奥のソファーが空いていたため、普段はカウンター席で和むところをそちらに移動した。ここで一気に勝負を仕掛けるためだ。

恋愛遍歴引き出しルーティーン。彼女の恋愛経験はそれほど多くないが、ダメ男にハマるタイプだった。このゾーンにいる女性も決して苦手ではなかった。kitagawaはある程度のゴールのイメージが描けていた。NRP(neg、respect、patting her on the head:下げて上げて頭ぽんぽんで〆)ルーティーン。顔を近付けると、彼女の方からキスをしてきた。勝ちを確信した瞬間だった。

しかし、まだ完全ではなかった。これでは75%に過ぎなかった。kitagawaはリーセ時には絶対にセクをしない。お月様テストが必要だった。

続く———。

 


沖縄ナンパ放浪記 後日談 〜成功の果てに見えるもの〜

成功は誕生日みたいなもの。待ちに待った誕生日がきても、自分はなにも変わらないでしょ。

Success is like reaching an important birthday and finding you’re exactly the same.

– オードリー・ヘップバーン(女優)


ナンパにおいて、”成功”とは何か———。

kitagawaは黒いサテンのシーツがぴっちり敷いてあるベッドに腰掛けながら、ただぼんやりとそんなことを考えていた。

性交することを成功とするならば、それはkitagawaにとって、ただただ短絡的なゲームに過ぎなかった。その事実に気付くまで何年もの歳月を費やし、何人もの女性と関係を持った。

その”短絡的なゲーム”を否定するつもりは毛頭ない。それは遺伝子レベルで脳内にインプットされた、超自然発生的な欲求だからだ。

1998年、テレホーダイ(23時以降インターネットが使い放題になるシステム。この頃は、まだISDNという今と比べると限りなく低速な回線が一般的だった。)のサービスがスタートするのと並行してインターネットが普及し始めた。そこではまだナンパのノウハウ的なモノはほぼ皆無で、kitagawaはネットを駆使することも出来ずに一人トライアンドエラーを繰り返しながら、独自の路線でテクニックを研鑽していた。

その頃から数え、17年の歳月が流れた。自分は、変わったと言えば変わったのだろうし、変わってないと言われれば、また、それも正解なのだろう。多くのAFC(Average Frustrated Chump:平均的欲求不満男性)が持つ普遍的な殻のようなものは、とうの昔に破り去ったとも思う。それは、単純な経験値として積み重ねてきたモノの大きさに起因するものも勿論ある。しかしそれ以外にも、女性にして良いこととダメなことの区別であったり、あるいは女性を抱くためのルーティンのようなものが構築されたことにも、密接な関係があった。

kitagawaにとっての”ナンパの成功”とは———。

そんなことを考えながら、先日の沖縄ナンパのときにストで知り合った子(実は沖縄に旅行中の神奈川に住むOL)とのアポの時間を待っていた。スト高と対峙するときに、無策ではいけない。丸腰で戦地に赴き、タイガー重戦車と戦うようなものだ。kitagawaはTLAからの即のイメージを脳内に描いていた。kitagawaはイチローが毎朝カレーを食べるように、kitagawaはルーティーンワークを大切にする。いつものようにドンキで待ち合わせ。

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LINEのメッセージを確認して、身支度を済ませ、勢いよく玄関をでた。ほんのり寒い外の空気がどこか心地よかった。爽やかな風が、不意に頬を撫でた。背筋がピッとなるのを感じた。

「いけるビジョンしか見えない。」

そう心の中で呟きながら、エレベーターのボタンを押した。

続く———。


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